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全力教室

ろくせん 4月6日


 ◆始業式

 30分前から並んでいる子がいる。
 はりきっている。
 1年に1回の、大イベント。
 期待に胸をふくらませる日である。
 もちろん、子どもたちの関心は担任発表である。

 始業式が始まる。
 ・校長先生の話
 ・転校生の紹介
 ・新任の先生の紹介

 いよいよ、担任発表。
「6年1組…」
 なんと、6年生からの発表である。
「聴いてないよ…」
 サプライズ。

「6年2組 杉渕先生」
 子どもたちの反応は…
 多くの子は、複雑な表情だった。
 例年にくらべればいい。
 いつもは、ブーイングの嵐(笑)
 ※外から見るのと、中から見るのは違うので。

 そう、私は6年生担任になった。
 1年ぶりの担任復帰である。
 自分の学級がない辛さを味わった1年だった。
 専科の目を持っての担任として、子どもたちのラスト1年を受けもつ。
 心してやりたいと思っている。


 ★お別れの式
 前担任の先生とお別れの式。
 子どもたちは、当然その先生が持ち上がると思っていただろう。
「何で杉渕先生が…」という思いがあるだろう。
 私は、完全にヒールである。
 ※私の場合、基本的に担任希望は出さない。
 アントニオ猪木ではないが、「どの学年でもうける!」
 依頼されての6年である。
 「こくせん」から「ろくせん」へ。
 リレーでいえば、アンカー。
 最終走者を任されたのである。
 やるっきゃない。
 
 しかし、その前にやるべきことがある。
 けじめである。
 今回の場合、別れてからの出会いである必要があった。
 10分ほど、時間をとる。

 ★学級開き
 いよいよ、学級開きである。
 当日まで秘密だったので、教室づくりをしていない。
 今までの私には、ありえないことである。
 教室環境は、少しずつ整えていくことにしよう。

 ●学ぶ意味
 人間の生き方を伝える。
 1つは、「進化向上」である。
 自分に与えられた能力を開発し、自分を伸ばす。
 どこまで伸びるか、限界への挑戦である。
 もう1つは、「人のために行動する」である。
 自分の力を、人のために活かすのである。
 私服をこやすための能力であってはならない。

 このようなことを語った。

 ●実態調査  「あいさつ」

 「こくせん」時代にも取り組んでいた「あいさつ」。
 一人ひとりあいさつである。
「おはようございます」
 担任の私は、怒ったり叱ったりしない。
 子どもをそのまま受け入れる。
 声が小さくてもいい。
 あいさつしなくてもいい。
 順番にあいさつ。
 思いっきり出す子もいれば、出さない子もいる。
 いつもの年にくらべれば、格段にいい。
 男子の多くは、声を出している。

 ●配布物
 全部で12種類?
 多くの配布物がある。
 これを配るだけで終わってしまうのではないか(笑)

 ●席決め
 子どもたちに任せる。

 ●担当決め
 1年生のお世話の担当を決める。
 これも、任せる。

 この間、2年生の指導にいく。
 入学式の出し物、最終練習である。
 春休みが入ったというのに、それほど落ちていない。
 よくなっているところもある。
 N先生の言葉が響く。
「(徹底的に)やっていれば、落ちない。スッとできる」
 なるほど、その通りの現実だった。
 いい加減な練習をしていると、がくんと落ちる。
 徹底的に練習していると、落ちない。
「この発表をへて、成長するんです」
 五反野小に20年以上もかかわっている方の言葉は重い。

 基本的なことと細かい点を指導する。
 ・声の出がいまいちなところ。
 ・視線
 ・鍵盤ハーモニカ、最初の息の入れ方
 ・歌

 歌は、ちょっと長く指導する。
 やるかやらないかで、結果が大きく違ってくるからである。
 ・視線
 ・歌の声
 ・響き
 ・遠くに飛ばす
 ・声を広げる
 ・フレーズ
 ・強弱
 ・エンディング
 などなど。
 入念に指導したといっても、時間にしたら3分くらいである。

 歌は、ぐんとよくなった。
 これでよし。

 大休み(20分休み)

 ★授業開き

 進行状況の確認をする。
 それから、授業開き。
 時間がないので、ダイジェスト版の授業開き。

 ●国語
 『美月の夢』と板書する。
 教科書冒頭の教材のタイトルである。
 杉渕流の「題名読み」。

「美月」について。
 一人ひとこと。
 「こくせん」時代にやっていたことなので、違和感はない。
 ・人の名前
 ・女の子の名前
 ・美しい月
 ・満月だと思う。
 ・雲がかかる月
 ・きれいな月
 などの意見が出された。

 ところどころで、布石を打つ。
 「こくせん」のときは、週1回しかできなかった。
 週1回では、効果は期待できない。
 「ろくせん」なら、毎日できる、毎時間できる。

 「人の名前」という意見が続いたとき
 ・男か女か。
 ・何歳くらいか。

 「女の子の名前」
 「人」→「女の子」としぼったことをほめる。
 ・何歳くらいか。

 「夢」について
 ・眠っているときに見るあの夢
 ・将来の夢
 ・何になりたいとうこと
 ・これをやりたいということ
 などなど。

 「夢」について、少し考えさせる。
 内容は秘密(笑)





 ●算数
 6年生の問題を出す。
 花火大会の問題である。
 川の向こう、戸田側は3分に1回打ち上げる。
 こちら板橋側は、2分に1回打ち上げる。
 板書する。


戸田 ┃ 3 6 9 12 15 18
━━━━╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
板橋 ┃ 2 4 6 8 10 12 14 16 18


「公倍数の問題だ」
 塾に通っている子だろう。
 
 氣づいたことをいわせる。

 杉渕流の授業の1つである。
 氣づき→指名なし発言。
 時間がないので、一人ひとり発言はしない。
 初日なので追い込んだりしない(笑)
 ・同じ数がある。
 ・両方とも、12がある。
 ・板橋側は、偶数。
 ※ここで、偶数を見つけるポイントを教える。

 算数が苦手な子は、ポイントを知らない。
 ・一の位に、0、2、4、6、8 がついたら2で割り切れる。
 偶数かどうか判断する場合、「一の位だけを見よ」
 当たり前のことであるが、知らない子もいる。

 この1年、いろいろなポイントを教えていく。
 知っているか知らないか
 ある意味では、決定的な違いあり。

 共通する数を見つけさせる。

 公倍数を教える。

 18の次はなにか?

 塾に通っている子は、簡単に解ける。
 解き方を2つ教える。
 ・倍数を書いていく。
 ・+6

「なんだ、知っているよ」という顔をしている子がいる。
 この子にとって、簡単な問題である。
 しかし、真意がわかっていない。

 公倍数とは、共通する倍数である。
「友だちと共通する数を見つけていますか?」
「…」
 人が争うとき、違いばかりに目がいく。
 共通項を見ていない。
 共通点を見ていない。
 敵対している人でも、共通項を見つけると…
 その人に対する見方が変わってくる。

 たとえば~
 私はゴールデンレトリバーを飼っている。

 ゴールデンを連れて散歩をしている人に声をかける。
 女性の場合、不審な目で見られる(笑)
 顔がこわいから。
 しかし、
「うちもゴールデンを飼っているんですよ」
 というと、表情ががらっと変わる。
「そうなんですか」
 不審者を見る目でなくなる。

 その人との共通項を探せ。
 共通項でつき合えばいい。

 私からのメッセージである。



 ●理科
 ローソクの実験、予想させる。

 火がついているローソクに、びんをかぶせる。
 どうなるか?
「火が消える」
 ほとんどの子が、こういった。
「びんの大きさは関係あるか」
 「ある」という子が多かった。

 大きなびんをかぶせた場合どうなるか。
 小さなびんをかぶせた場合どうなるか。

 物事を見るとき、「条件」を見ているか?
 条件を変えると一変することがわかっているか?

 多くの子は、見ていない。
 現象だけに目がいってしまう。
 ふつう、分析しようとしない。

 よーく考えよう、「予想」が大事だよ。

 予想→実験→考察  王道をいきたいと思っている。

 大切なのは、「予想」である。
 「氣づき」につながる力である。

 「予想」が大きくなると「仮説」になる。

 ・ローソクの太さを変えたらどうなるか。
 ・ローソクの高さ(長さ)を変えたらどうなるか。
 ・ローソクの数を変えたらどうなるか。

 それぞれ、予想させた。

 さらに、問題を出す。
 重さの問題である。


 ●社会
 歴史を学ぶ意味を伝える。
 過去から学ぶ。
 生きざまを学ぶ。
 自分がどう生きるか考える。
 これが、歴史。
by sugitecyan | 2007-04-06 23:25 | Rokusen(ろくせん)
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